名古屋市の定める虐待

虐待経験者(サバイバー)達は、自分の口からはその経験を語ることはあまりありません。 なぜでしょうか? 「虐待というけれど、何さ?」 「昔はそれが当たり前だった」 「それを虐待と言うなんて、心が弱いんじゃないの?」 Twitterや個人ブログ、ヤフーニュースのコメントなどではこういった言葉は日常茶飯事なほど飛び交っています。 当事者たちにとってそれらの言葉は、腐るほど聞き飽きてきました。 そんな心無い言葉を投げつけられるなんてたまったもんじゃないですから。 ただ実際のところ、「虐待なんて!」という人ほど、 その虐待ってなーに?ということがよくわかってない場合が多いです。 事実、私の体験談を詳細に話した人は殆どが“引いて”ました。 では名古屋市の場合、どうなっているのかを確認してみましょう。

名古屋市の定める4つの虐待

名古屋市では大きく4つ、下記のように定めています。

身体的虐待

子供の体を傷つけること ・殴る ・蹴る ・首を絞める ・投げ落とす ・溺れさせる ・物を投げつける ・刃物で刺す ・熱湯をかける ・タバコを押し付ける ・冬に戸外へ閉め出す ・一室に閉じ込める

性的虐待

子供にわいせつな行為をすること ・性交 ・性的いたずら ・性的暴力 ・性器を見せる ・性交を見せる ・ポルノグラフティーを見せる ・ポルノグラフティーの被写体にする

ネグレクト(育児放棄)

子供の養育が十分に行われないこと ・十分な食事を与えない ・衣服を変えさせない ・入浴させない ・不衛生な環境で生活させる ・長時間子供だけで放置する ・保育園、幼稚園、学校に通わせない ・発病、負傷しても病院へ連れて行かない ・子供に対する同居人の身体的虐待、性的虐待、または心理的虐待を放置する

心理的虐待

言葉で攻撃することや拒否すること ・言葉で脅迫する ・子供の心を傷つけることを繰り返し言う ・無視する ・拒否的な態度をとる ・他の兄弟と比べて著しく差別的な扱いをする ・子供の目の前で配偶者に対して暴力を振るう

子供に与える影響は大きい

上記のような虐待を受けても、 子供は「自分が悪いから」「自分のせいだ」と思い込み、責めることが多いです。 理由は単純で、それ以外の世界を知らないから。 そのため、大人になってある程度の年齢になってから、初めて「あれは虐待だったんだ」と気づく人も多くいます。 ちなみに私の場合だと、 身体的虐待は未遂(刃物で刺す、熱湯をかける、タバコを押し付ける)を含めると、溺れさせる以外はコンプリート! 心理的虐待はそれはもう。配偶者に暴力はなかったが。 非常に世間体を取り繕うのがうまい家でした。 きっと弱い大人だったんですね。

5つ目の虐待 文化的虐待

今回の講師である今一生さんは、上記4つの虐待の定義では不足しているため「文化的虐待」という説を唱えています。 詳細は下記リンクをご一読ください。 第5の虐待 「文化的虐待」を考える
 暴力を振るわれたわけでもなく、心理的に追い詰められる悪意のある言葉で責められたわけでもない。  もちろん性的な虐待でもなく、ネグレクトというわけでもないのに、誰かとの関係がつらいと感じる人と、「文化的虐待」という言葉を共に考えたい
実際に上記4種類の虐待を受けたわけじゃないけど、なんとなく生きづらさを感じてるなら、 文化的虐待に当てはまっている可能性が高いかも。 そしてそれは、特別恥ずかしいことではないです。 変えるべきは生きづらさを与える仕組みそのもの。

本や講演会の目的

虐待され、あるいは何もされなかったために、生きづらさを抱えていきてる人が多くいます。 また正しい知識を知らないために、無自覚に人を傷つけることもあります。 その結果、相手を自殺に追いやる場合だって。 虐待の当事者たちばかりでなく、できれば 本当に幸せに育ってきたような人にも優しく心根も素晴らしい人たちや、(私もこのタイプの尊敬する人は数人います) 自分が虐待されてきたことに無自覚だったバリバリ仕事ができるサラリーマンや経営者の人、 NPOや市の職員などの自称「支援者」たち、 彼らにも本を手に取り、また今回のイベントに参加してほしいです。 苦しみを抱えた人たちが集まって、仲間を見つけてくれたらうれしい。 本を読んで少しでも心のモヤモヤが晴れてくれたらうれしい。 こんな人達もいるんだと、知って気づいてくれるだけでもうれしい。 元々日本人は、鎖国的な歴史もあるにしても、他所を受け入れて自分たちに昇華していける民族です。 あなたはあなたのままでいい。 そう言える懐の深い日本人になっていきたいものです。自分も含め。

◆ 名古屋 イベント概要 ◆(※終了しました)

日本一醜い親への手紙 ~そんな親なら捨てちゃえば?~
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日時:2017年 10/29(日)
開場:18:30~ 開始:19:00-21:00
場所:シアターカフェ(定員 20席)
料金:1500円(別途1ドリンクオーダー必須500円)
講師:今一生氏(@conisshow)
※お支払は当日、開場前に受付致します。
※希望者は講演後のオフ会有り
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その他詳細については下記より
講演会のお知らせ Nagoya AC2017
A4チラシ PDF

講演会 昼の部もあります

主催:丸善名古屋本店さんにて、
「親からの虐待被害者の声に耳を傾ける大きな意味」
が開催されます。
「夜は遅くなるので行けない…」という方はぜひこちらにご参加ください。

今一生講演会 昼の部

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親から虐待された100名が書いた本『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』(Create Media編/dZERO刊/1800円+税)が、完成!
10月2日に全国各書店にて販売!
全国の販売書店一覧(dZeRO)
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ですが手紙採用者100名への謝礼分、100万円相当が調達できていません。
10/9現在、5冊単位で※サポート購入が可能です。
サポート購入・寄付のお願い 【今一生さんブログ】
※サポート購入とは、1冊2000円で購入するので
5冊購入することで手紙の執筆者1名の謝礼を支援する仕組みのこと。


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2017.10.09(月)